お口のできものにご注意を|岐阜市と大垣市の間、瑞穂市の動物病院 ながやま動物病院は皆様のホームドクターを目指しています

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お口のできものにご注意を

ご無沙汰しております。院長の永山です。

今回は先日当院で手術を実施した患者さんを紹介します。

 

リリーちゃんは10歳の女の子のワンちゃんです。数週間前から唇にできものが出来て急に大きくなってきたとのことで来院されました。

当院で細胞を採取して検査したところ、非常によくない形の細胞が確認されたので切除となりました。

 

こちらができものの写真です。

歯肉には届いていませんが唇のかなり広い範囲に広がっています。

事前の検査から非常に性質の悪い腫瘍が疑われるので、切除範囲は広く切除しなくてはなりません。

しかし単純に縫合すると歯茎がむき出しになってしまい、外観や生活の質が損なわれてしまう可能性が高いので口角の辺りの唇を移動させて口唇の再建手術を行いました。

 

こちらが切除したできものと術後の写真です。少し口角が鼻の方向に移動しています。

 

    

 

抜糸のころにはこんな感じです。リリーちゃんの可愛さはいささかも失われていません。

  

 

切除された腫瘍は肥満細胞腫、ハイグレードと診断されました。

術前の検査ではリンパ節への転移は認められず、病理学検査の結果では腫瘍は取り切れていますが、周りへの浸潤性が強く(周りの組織に染み込むように広がっている)再発や転移のリスクが非常に高いため補助的な抗がん剤や放射線治療の検討を行う必要がありそうです。

 

リリーちゃんは比較的早期にご相談いただいたので、外貌を大きく損なわないように手術を行うことが出来ました。もし更に腫瘍が拡大していれば顎の一部を切除しなければならなかったかも知れません。

顔に限った話ではないのですが、もし体にできものを見つけた場合は早めの受診をお勧めいたします。

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